話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選(2)
後半も気持ちだけさくさく行こうと思います。
前半は↓
⑥テスラノート #13「『御意』についての考察」
2021年の流行語大賞に選ばれたフレーズといえば「ロイヤルリムジンはエクスアームを応援しています」であるため、ここでも当然エクスアームから選ばれるであろうと考えている方も多いと思います。
ですがエクスアームは全話が見どころしかなく1話だけを選ぶことが難しかったため、今回は最終話で強いインパクトを残したテスラノートからの選出としました。
エクスアームに関しては他の有識者の10選では1番人気の作品だと思いますので、そちらでご確認お願いします。
さて、テスラノートですが、エクスアーム同様のCGアニメーションながらも要所に手書き作画も混じる意欲作であり、最終話ではCGアニメなのに動かずに静止するシーンが多すぎるという「乙」作画を見せてくれました。
今年の「乙」作画枠はこの作品としますので、乙な場面をいくつか紹介します。
飛行船で悪の組織「おなかすいた」のボスを急襲するニンジャガールたち。
飛行船の外観も見せてくれています。
ニンジャガールの突撃によって「おなかすいた」の全人類洗脳装置が破壊されました。
ああ、なんてことを!
なんかドタバタしていますが、画面には空しか映っていません。
なんやかんやあって敵味方が揃って対峙する状況となりました。
と、ここでおなかすいたのボスが部下に何かをしたようです。(画面には空しか映っていません)
おなかすいたのボスは部下とペットの虎を融合させて戦闘用の駒としたのでした。
ニンジャガールたちはその融合を解くために奮闘します。
しかしアクションシーンの途中でいきなりキャラクターが静止したり、また空が映ったりするのでかなり違和感のある戦闘です。
2D作画もまあまあの怪しさになっています。
えーと、ここは何のシーンだったか…
虎との融合が解かれたシーンですね。描写が難しいシーンは全部空を映すようにしているっぽいです。
切り札を失ったボスは脱走を計ります。だから空を映すな
実はおなかすいたのスパイだったキャラが、おなかすいたを裏切って味方になるシーンです。
潜入中に相棒だったキャラの真似をして仲間に戻るいいシーンなのですが、
背景が青と白だけなのでなんだかそっちの面白さが勝ってしまいますね。
おなかすいたのボスは脱出する際に飛行艇を爆破します。
う~ん、爆破が分かりやすい。
何か落ち方もシュール。(空を映すな)
ニンジャガールたちはなんとか味方の飛空艇に救われて脱出できたのですが、ニンジャガールはおなかすいたのボスを追って空にダイブします。
ちなみにこのシーンでニンジャガールが飛び出すシーンは描かれておらず、いきなり空を飛んでいるシーンになる不自然さはかなりのものなので動画で見てほしいところです。
その後はおなかすいたのボスを仕留めて無事生還する流れですが長くなったので割愛いたします。最後までキャラのやりとりとかも面白い作品でしたよ。お気に入りの回もかなり多いです。
これはエクスアームスマイル?
歯が出てないので判定は微妙でしょうか。でもおじいちゃんなので(下の)歯がないのかもしれない。
⑦WIXOSS DIVA(A)LIVE #1 「いくよ、てっぺん!」
昨年の10選でちらっとだけ触れた「WIXOSS DIVA(A)LIVE」。
この作品ももちろん全話が素晴らしい作品だったのですが、やはり完璧すぎる第1話をあげずにはいられないでしょう。今年後半に目立っていい作品も多く、埋もれている感もあるので記録を残しておくべきかなと思いました。
冒頭のいきなりのバトル、そして無限少女という過去シリーズでも出た単語を伝説のディーヴァと呼ぶことで、過去作とは全然違う作品であることがすぐに伝わりますね。
そしてバトルしていた2人、ヒラナとレイはそれぞれ別の事情でチームから離脱し、直後に意気投合。テンポがとても良いですね。
WIXOSS 国際文化功労賞 受賞
チームが解散してしまったヒラナは新しいチームメイトを募集するためにチラシを大量に作りますが、漢字が間違っていました。すると…
そのチラシをめちゃくちゃ食って処分するシーン!!
番組開始してすぐの強烈すぎるシーンで、もうこれだけで主人公もこの作品もやべーやつだと一目瞭然だと思います。
この第1話は昨年末に先行放送されましたが、その昨年末ベストシーンといっていいシーンでした。
本作はカードゲームの勝敗だけでなく観客がいれるポイントが重要という新システムがあるのですが、そのシステムを利用して初心者狩りをしているチームに勝負を挑むヒラナちゃん。ですが、勝負するにはチームが必要です。
流れでおっぱいが凄くでかいアキノちゃん、いきなり現れたレイちゃんとのチームが結成されました。テンポがとても良いですね。
ここからはルールがよく分からないカード?バトルのターン。
劣勢になりますが、ヒラナがファンが入れてくれるポイントの大事さを説いたところから流れが変わり、逆転勝利。マイクパフォーマンスも重要な競技なんですね。
胸囲の格差社会
さあ君とd払い~ OPも印象に残ります。
このアニメもウイニングライブ搭載型アニメの類型だった気もしますね。ウイニングライブ搭載型アニメという概念が出てきたのが秋クールのプラオレなので、今後もっと増えていくかもしれません。
最後にはレイがクラスメートだったことが明らかになる古典的なオチがあり、そこまで含めて1話での楽しさの完成度が高すぎて惚れ惚れするような回でした。
この回の楽しさに馴染めない人は以降も馴染めないのが分かると思いますからね。
⑧装甲娘戦機 #7「スズノの秘密」
少女たちが異世界に召喚されて戦いに巻き込まれ、兵器を纏って戦う「装甲娘戦機」。
公式のあらすじには「それは世界の「希望」と「絶望」とを垣間見る命がけの修学旅行だった!」とあり、一見すると修学旅行という言葉は比喩表現のように見えますが、
実際に修学旅行をするし修学旅行であるということがとても重要な意味を持っている、
ロードムービー的な良さのある2021年最高の旅アニメーションなのです。
敵との戦闘がないこの7話が1番人気の回であろうことからも、そういったことが分かると思います。
一行は瀬戸大橋を渡って香川へ来ています。
ちなみに前回、橋を渡る際に瀬戸大橋線爆弾を起爆してしまったことによって瀬戸大橋は崩壊してしまっています。
さて、装甲娘たちはうどんを爆食いしています。
前回使用したアタックファンクションの影響で、めちゃくちゃお腹が減っているのです。
AIのアップデートにより1日動けなくなってしまったため、この機会に時空のひずみを利用して1日で四国を1週する観光プランを実行することになりました。
四国にはミメシスが侵攻してきておらず、安全だからです。
(ミメシスはうどんが嫌いという説がある模様)
スタート地点が琴電栗熊駅のようなので、琴電で金毘羅宮まで行って、そこからJRに乗り換えて四国山地超えをするルートなのでしょう。
電車移動中はもちろん駅弁。
大歩危(徳島)でもうどんを食べています。
ここでも一人だけ他のメンバーから距離をとるスズノちゃん。
自分が嫌われているのかと思って理由を聞こうとするリコですが、友達グループじゃないんだから仲良くする必要はない、そして年が1つ下のくせにちゃん呼びやめろと言われてしましました。
実は年上だった、果たしてこれがスズノの秘密なんでしょうか?w
ここでは塩焼きそばを食べます。
自分の気持ちを押し付けていたことを謝るリコに、次第に心を開いていくスズノ。(お腹もすいていたし)
スズノは転校ばかりで仲のいい友達と別れることが多かったために、必要以上に仲良くなることを恐れていたようです。
集まったメンバーはそれぞれ別の世界から来ていますし、元の世界に帰るときには別れることになりますからね。
終点は道後温泉(愛媛)です。
ここでは三色の団子、坊ちゃん団子を食べています。
絆が深まり、いいチームになりました。
最後の食べすぎて戦闘用の装備を装着できないというオチの脱力感も最高でした。
⑨バトルアスリーテス大運動会 ReSTART! #10「届かない世界」
2021年はオリンピックイヤー!
本来オリンピックが開催されるはずだった2020年ごろからオリンピック開催を見越したスポーツ作品がいくつも放送されていましたが、この大運動会リスタートはそういった五輪イヤーのアニメを代表する作品であるといえるでしょう。
各惑星の代表者が集まる「神・大運動会」も佳境に差し掛かっています。
大運動会の次の競技は「HATTORI」。明らかにSASUKEのオマージュですね。
テレ朝がゴールデンタイムで番宣していた作品でTBSのSASUKEというのも強いです。
コースが難しいだけでなく急に吹く突風が厄介というクソコース。
雨が降るだけで運営が叩かれるSASUKEをはるかに上回る難易度です。
第3ステージには重い3枚の扉をあけていくという、やはりSASUKEに似たアトラクションもあります。
挑戦者が次々とリタイアしていく中、唯一第2ステージをクリアしたリディアもパワー不足のためここでリタイア。ここまでクリア者は0人です。
みんなの想いを背負ってスタートしたかなたは、金色に発光してスーパーパワーを発揮、扉も突破してステージをクリアします。
そして最終ステージはもちろん、塔を登るコースですね。
しかしこのコース、掴まるところがほとんどなく雨と風もあるのでさすがに登れず落水。これはサスケ君でも無理ですよ。
ここで、大運動会で勝利するために作られた新型のエヴァ、セヴァがスタートします。
ありえない動きでコースを楽々突破、第3ステージの重い扉は扉を破壊してクリアしています。なんという規格外のパワー!
最終ステージも楽々登頂し、完全制覇を達成しました(やはり光っている)
とにかく騒がしい三バカ。こいつらがエヴァシリーズを作った黒幕です。
このシン・大運動会を自分たちに都合のいい結果になるよう様々な妨害工作を行っています。
ゲンドウみたいなやつがいますし、いろいろと分かりやすいですね。
調整が万全でないエヴァ初号機は競技中に倒れリタイアしていました。
かなたたちの仲間となり、用済みになった旧型のエヴァを処分しようと刺客が送り込まれます。
そこにやたらイカした刑事と先生軍団が援軍として登場。
エヴァを看護している建物を先生軍団が取り囲んでいます。
御覧の通り、めっちゃ取り囲んでいますね。
しかし結局セヴァの圧倒的なパワーの前にあっさりと突破、逃走されてしまいました。
この一連のシーン、やばすぎます。
果たしてかなたはこの圧倒的な力を持つセヴァに勝つことができるのでしょうか?
大規模スポーツ大会で権力者の思惑に振り回されるプレイヤーという、実に風刺のきいた2021年を代表する作品でした。
この回のどこが2021年を代表しているんだよと言われると困ってしまいますが。
……いや、やっぱり2021年を代表していると言ってもいいかも?
⑩進化の実~知らないうちに勝ち組人生~ #11「魔物VSイカしたギルド」
今年最高の異世界転生アニメといえば、そう、進化の実ですね。
他に並ぶもののないすごすぎる・楽しすぎるアニメであり、日本のアニメ史に残る作品だったと思います。
あまりの進化の速度についていけなかった方はコロコロアニメを見る感覚でみてみると良いと思いますのでお試しください。
さて、この回はなんだか知らないけれど魔物の大群が現れて、
とにかくそれをイカしたギルドのメンバーが迎え撃つ回なのです!説明不要!
冒頭から脈絡なく出てくるラオウのパロディ。これこそが「進化の実」なのです。
おひさしブリッジ!!
これは何か分からんシーンです。
さて、襲ってくる魔物は全てがボス級クラス。
それを迎え撃つはキャラが濃すぎる冒険者ギルド。
変なやつらが次々と登場して敵モンスターを圧倒していく戦いぶりがあまりに最高すぎるので、一気に紹介しましょう。
筋肉がすごい常に半裸のギルドマスター。フルパワー100%中の100%!
SM女王スタイルの受付嬢!
ミルクプレイをしたいオタク!
露出狂イケメン!!
全てを破壊しつくす人!!!
そして世紀末みたいな見た目のこいつらは原作者が声をあてている「薔薇の一族」なのです!!
主人公パーティーも大活躍。こいつは元はピンクのゴリラだった美少女です。
そしてこちらは元はロバだったロバ娘。2021年といえば、そう、ロバ娘の年でしたね!!!!
ロバぴょい!ロパぴょい!君の愛ロバが!
他にかわいい妹とか不幸体質な人もいます。
イカしたギルドメンバーの圧倒的な強さを眺めているだけの主人公。
俺の出る幕はなかったなどと言っていたら、さらなる敵増援。
敵は全てが大ボスクラスらしいです。
一体どうなってしまうのか?まあどうせ一蹴されるのは分かっていますけども。
濃すぎるメンバーが次々とめちゃくちゃな暴れ方をして敵を蹴散らしていくだけの回なんですが、にもかかわらずここまで楽しいのは本当に凄いと思います。声優陣のアドリブもいっぱいだったらしいですし。
作品やアニメ公式アカウントがこれだけはっちゃけているのに対し冷静に賢者タイムを貫く原作者ツイッターという対比も面白かったです。
ちなみにですが、唐突にナポレオンの絵のシーンが書きたくなって、気付けばルルネが誕生し、王都カップの話も生まれてたんですよね。
— 美紅 (@aoimiku0505) 2021年12月20日
あの有名な絵画の場面でナポレオンが騎乗していたのはロバだったという話があるらしいですが、そこからロバ娘が生まれたってことなんですね。これをウマ娘より先に思いついているわけですからやはりすごい作品でした。
以上、今年の10作品となります。
今年もまたあまりに楽しすぎる作品が多すぎたため、10話に絞り込むのは事実上不可能と言えるレベルでした。10選クラスの回が最低でも30話ぶんぐらいあったと思います。
昨日放送されたばかりの「スローライフ」の最終話も最高すぎてたまらない回でここにいれても良かったのですが、ギリギリで1話を入れ替えるのがあまりに大変なスタイルだったので断念しました。(自業自得ですが)
ちゃんと葬式するのは卑怯だろ。
来年も最高すぎる回が山ほどあるに決まっているので、来年こそやり方を考えるべきだなと思いました。(やらなくてもいいのでは?)