この世は殺るか殺られるか。
楽園なんてありゃしない。
一度堕ちたらおしまいと、この世であがく人がいる。
ねえ!ちょっとそこのあなた?
やっぱり見て見ぬふりをするんですか?
我々にそんなことはできません。
あなたの涙、ぬぐいたい。
咲かせて見せます笑みの花。
だけど、お礼はちゃーんと頂きます。
どうぞ「話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選」にいらっしゃってください。
大丈夫。
お金なんていりません。
我々が欲するものはたった一つ
「あなたの心 いただきます!!」
と、いうわけで2021年を代表する「10」が存在するアニメ、
Fairy蘭丸の前口上を引用させていただきました。
(やりたかったからやっただけで特に意味はありません)
↑特に意味のない使いたかっただけの今年の流行画像
本当はもうちょっとちゃんとした内容にするつもりでしたが、
結局いつも通りめちゃくちゃになってしまいました。
まあ、いいよね!
最初は夭聖十訓にならう形で10話紹介しようと思ってましたが、難しすぎてやめました。普通に10話分並べていきますね。
2021年最高のラブコメアニメといえば、やはりこれしかないでしょう。
①幼なじみが絶対に負けないラブコメ #12「おさかの」
ご存知動画工房さんによる傑作アニメーション、おさまけ。
三角関係を基本にした恋愛アニメではあるのですが、注目ポイントは「幼なじみが絶対に負けない」という世界のルールです。
この世界法則によって勝敗がつかない、すなわち負けないように論理と展開がダイナミックに捻じ曲げられるのが見どころと言えるでしょう。
この回も冒頭からいきなりよく分からないメイドのパンモロシーンがあります。流れが謎です。
よく分からない脇役の女キャラがポコポコ投入されてよく分からない動きをしていくのもこの作品の味です。
こちらは丸くんの孤独のイメージ。
子役時代の丸くんにもいろいろあって、子役をやめてしまったわけですね。
クロちゃんが丸くんとの幼馴染エピソードを思い出しています。これはもう完全に勝利の流れです。
ついに幼馴染が勝つのか!?
その後のそのへんの土手のシーンでついに丸くんのことが好きだと素直に告白するクロちゃん。
今までは告白を断られたからこっちも断ってやるなどといった不毛なやりとりが延々と繰り返されていましたが、それを乗り越えての両想いと言っていいでしょう。幼馴染が勝ったな、風呂入ってくる。
しかしここで幼馴染が絶対に負けない世界の法則が介入します!
もう1人の幼馴染の存在を思い出した丸くん。
告白の返答に10秒かかったことでタイムオーバーを宣告されてしまいます!
そんな…
ですがここでクロちゃんから提唱されたのが「おさかの」という新概念です。
幼馴染的でおさえておきたい彼女、要するに現状維持のキープです。
(キープでないと主張していますがキープです)
あててんのよ(クロちゃんからあてるのはおさかのの範囲内のようです)
そしてこの後にワールドトリガーばりの解説者たちによる感想戦がはじまります。
これまでのヒロイン2人、白黒の駆け引きを丁寧に解説してくれます。語り口ウゼェな!
でもだいたいの内容が、チカが撃てば勝てるのに鉛弾しか撃たないから勝負がつかないような展開ばかりだった気がしますね。
来てくれヒュース!
終わり方も謎でした。
あとこの作品の特徴としてはヒロイン2人の名前が白と黒なのですが、どちらが白でどちらが黒なのか、なかなか覚えられないというところでしょう。
←から黒、白、桃の順番です。
白か黒かの天秤(リブラ)が残酷さで揺らいでいる、ヒロインがかわいくてサービスも十分ないい作品でした。山菜をとりにいく回も欲しかった。
②100万の命の上に俺は立っている #16「流れる島」
主人公の絶妙な中二加減がたまらない「100万の命の上に俺は立っている」は2年連続の選出となりました。
異世界に召喚されて、その異世界でクエストをクリアしていくという形式で進んでいく作品ですが、「5周目のクエスト」ではオーク軍団の支配からジフォン島を守るべく戦っています。
ゴブリンの居城へ攻め入る四谷たち。一方、オークの女王も直々に戦いにやってきました。
圧倒的なパワーに加えて知性も高い女王にはさすがに苦戦しています。
オークの女王曰く、人間は恩を忘れ戦を好み、野蛮で残酷だそうです。
女王を罠にかけて攻めようとしたその時、島の火山が噴火します!
オークに加え、噴火による地震と火山弾で大混乱に陥るジフォン島。
さらに津波もやってきます。島を襲う大災害で村や畑が津波で壊滅してしまいました。
田楽田楽味噌田楽~♪
突然歌を歌い始めたのでおかしくなってしまったのかと思いましたが、実はあの妙な歌は800年前にもあった災害を伝える歌だったのです!
緊張感がなさすぎる歌をバックに、大地が裂け、火山弾が島を襲います。映像も歌も異常すぎます。
災害のショックにうちひしがれる島民を立ち上がらせたのは四谷君の中二っぷりでした。
目的がはっきりしているなら過程に意味はないし、自分は身の程を知っているから立ち止まっている暇がないことがすぐわかるんだそうです。
う~ん、深い。
低い土地に家を建ててはいけないと伝えられていたのに、島を繁栄させるために家を建ててきてしまっていた。
代々伝えられてきた言い伝えを無視したせいで家や畑を台無しにしてしまった!
でも家も畑も作り直せる。ご先祖様たちは高い技術力と勤勉さで土地の狭さと資源のなさを補ってきた。
おらたちジフォン人は災害なんかに負けねぇ~~!!!
2021年アニメの中でも随一の直球で力強いメッセージ性を感じさせます。
突然教訓めいたことを語り始めましたが、これって東日本大震災の直後にでも書かれた話なんですかね?とにかくどういうテンションで見ればいいのか分からなくなる本当に味わい深い回でした。
③ひぐらしのなく頃に卒 #14「神楽し編 其の参」
2021年はエバーを筆頭に様々な作品の完結がありましたが、このひぐらしもそういう文脈で語られたことも一瞬だけありました。(実際には別に完結してるわけでもなんでもないようですが。)
タイムリープ能力を持つ梨花が仲間と力を合わせて惨劇を乗り越えようとする過去作品と違い、令和ひぐらしは友人の梨花が名門校(落ちこぼれを軟禁する部屋がある)に進学しようとするのをとにかく勉強をしたくない沙都子がタイムリープ能力で阻止しようとするというまさに令和なテーマなのです。
沙都子のうっかりミスによって惨劇の黒幕が自分であることが梨花にバレてしまったことで、タイムリープ能力者同士による激しいバトルが始まることになります。(え?バトル?)
先手をとったのは沙都子で、状況が理解できていない梨花を続けざまに殺害し続けます。
タイムリープで意識が戻ってきた瞬間を狙ってアツアツフライパンで顔面殴打!
ランドセルアタック!すごいパワーでゲームみたいに吹っ飛ぶ梨花。
太鼓スロー!!
沙都子の言い分を聞きながら殺されていた梨花も「あんたがまじめに勉強すればいいだけだろ」の大正論で反撃に移ります。
しかし沙都子は絶対に勉強したくないのです!
ループを繰り返しながら「いや勉強しろや!」「絶対に嫌だ!」の応酬で殺し合いを続ける梨花と沙都子。途中、なんだかシンエバーにも似たような感じのシーンがあったので良いですね。
視聴者もこんな感じです、愉快愉快。
繰り返す者に対する特攻武器を手にした梨花と沙都子は変身し、空を飛びながら激しくぶつかり合います!これもうドラゴンボール卒だよ。
さすがスーパーオヤシロ人、ポーズも決まってます。
梨花が強すぎる感情を沙都子にぶつけたことにより、一瞬の虚を突かれて刀を奪われた沙都子は絶体絶命。沙都子もついに観念したのでしょうか。梨花は沙都子を殺すのか?というところで次回へ続きました。
このバトル、本当に楽しすぎましたし、アニメっていうのはこういうのでいいんだよと思わせる最高の回でした。満足度が高すぎます。
最終話のステゴロも楽しいのでおすすめです。ここまで来るのがかなり長いですが…
④探偵はもう、死んでいる。#11「希望の中の光」
2021年アニメに欠かせなかった要素と言ったら何があるでしょうか?
いろいろあるとは思いますが、その中でも重要なもののひとつが「心臓移植」だと思います。
「IDOLY PRIDE」と「SELECTION PROJECT」のまさかのネタかぶりもありましたが、これらのアイドルアニメでは心臓移植は最大でも歌唱能力への干渉程度に留まっています。
一方「たんもし」では、心臓移植によってドナーとなった名探偵の残留思念に人格を侵食されるというホラー顔負けの展開が待っているのです!
捕らえられていた心臓移植され子を救出した君塚君ですが、子安ボイスのカメレオンマンが真の姿を現したことで大ピンチに陥ります。
そこにおっぱいでかい助っ人がエロスーツで登場し、そんな話はあとでしろよとしか言いようがない会話をしながら戦局を有利に傾けます。
敵が使う姿を消すカメレオン能力に対しては、ぶちまけられたガソリンに着火して火責めの策をとりました。
アツゥゥゥゥゥイ!!!
たまらずカメレオンマンは船の内部に逃走しました。
と、ここでネタバラシ。
相手の意識を侵食することができる特別製の心臓を持っている名探偵は、二重人格である心臓移植され子のもう一つの人格を封印するために死んで心臓移植されていたのです!
何それ怖い!
そして、ドナーの名探偵に意識と体と声帯を支配された心臓移植され子がカメレオンマンに銃弾を撃ち込んで君塚君を助けました。
ここまで来ると心臓移植で歌が上手くなるとかそういう次元を超えていますね。
夢(?)の中だけならまだしも、現実で体を乗っ取って喋り始めたときには背筋が凍りました。夏にピッタリの回ですね。
伝説のアイドルが特別製の心臓を持っていなくて本当によかったです。
⑤ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 #12「母親」
家出女子高生を拾って自宅に住まわせるという、もうこれだけで犯罪の香りしかしないアニメ「ひげひろ」。
援交しながら宿を得る生活をしていたヒロインのさゆちゃそ、
家出少女を自宅にかくまう未成年者略取を犯しながら異常に性欲がない巨乳好きの男、吉田、
吉田からの告白を断ったにもかかわらず、Iカップ巨乳で吉田にアピールしまくる女上司の後藤など
倫理的に問題のありすぎる人材が多すぎる作品で、間男キャラがむしろ常識的なことを言ったりするのでそこもやばすぎでした。
この12話はクライマックス。さゆちゃそが家出する原因となった母親との直接対決です。
しかし開幕からビンタが飛んできます!
さゆママ、電光石火の速攻です。
そこから吉田を交えての家族会議が始まります。
家出の理由を問いただす母に対して、自分の気持ちを分かろうとしないことへの不満をぶつけるさゆちゃそ。
一方母親はさゆちゃそを自宅に泊めていた吉田向けて「何やこの男、犯罪者やんけ」と正論でアタック。
吉田さんを侮辱され机をバンバン叩いてキレるさゆちゃそ!
それに対して机バンバンでキレ返すさゆママ!いや~、やっぱ母娘ですね~。
さゆママ必殺のセリフ「あなたなんて産むんじゃなかった」を聞いて、あまりにも酷い言葉だと咄嗟にお茶を構える吉田!
かけるのかと思ったら飲みました。
明確に怒り、落ち着いている吉田。謎の沈黙を経て、土下座を繰り出します。
続けてさゆちゃその兄も土下座!
2021年を代表する名場面、ダブル土下座です。
あまりの状況に母親は机をバンバンして錯乱してしまいました。そりゃそうだ。
最終的にはさゆちゃその兄が母親をうまく説得してくれました。
ほぼ兄のおかげのような気もしますが、兄は土下座が決め手だったと言っているのでそうなんでしょう。
とにかく、これで家出問題は解決したことになるようです。大丈夫かなあ?
異常者である吉田とヒステリックなママの対決はダブル土下座の構図の異常さも相まってあまりにも面白すぎる回となっていましたね。
しかしこの母親でも2021年毒親ランキングではさほど上位には入らないというのが恐ろしいところ。誰か毒親特集やってくださ~い!
例によって後半はまだできていないので別記事です。そちらもよろしくお願いします。
できました