東スポさんがnoteでしっかりとした記事を作ってくれてたので、まあ自分はもういいかなという気持ちもありますが、半端すぎますからね。
引き続きテイエムオペラオーのレースぶりを振り返って、大したことないわけがないだろうという検証(?)をしていきたいと思いますw
勝ち切れないレースが続いた4歳秋のテイエムオペラオー。
世紀末2000年は「全部勝つ」という決意のもとのスタートとなりました。
伝説の始まり
テイエムオペラオー、そしてナリタトップロードの2000年の初戦は2月の京都記念(G2)となりました。
再び揃って出走することとなったこの2頭。人気も当然この2頭に集まります。
7枠8番テイエムオペラオー
7枠9番ナリタトップロード
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京都記念は0:00~0:30までです。
前年のクラシックホース2頭が同枠で始動となったこのレース。
同じような位置からレースを進めて並んでコーナーを回ってくるまさに2頭の戦いといった感じのレースでした。
一度はナリタトップロードがオペラオーを捉えたかと思わせましたが、そこからオペラオーがもうひと伸び。
クビ差でオペラオーの勝利となりましたが、着差以上の力の差を感じさせるレースでした。
さて、順調に始動したオペラオーとトップロードに対し、アドマイヤベガは繋靭帯炎を発症。
そのまま引退し種牡馬入りとなってしまいました。
世代屈指の末脚を持つこの馬の離脱もオペラオーの評価に影響を与える要因だと思いますが、
充実一途のこの年のオペラオーにどこまで対抗できたかは今となっては分かりません。
代わってナリタトップロードに続くライバル格に浮上してきたのが、菊花賞でも3着に入ったラスカルスズカです。
2000年12月24日中山芝2500m 晴 良
年間全勝での重賞8連勝、そして古馬中長距離GI5連勝の大偉業がかかった有馬記念。
オペラオーはここも単勝1倍台で1番人気です。次いでメイショウドトウ。
2枠4番ナリタトップロード(3人気)
4枠7番テイエムオペラオー(1人気)
7枠13番メイショウドトウ(2人気)
人気は完全にいつもの3頭であり、テイエムオペラオーの偉業達成なるか?
ここが最大唯一の焦点となったレースでしたが、ことは簡単には運びませんでした。
いいスタートを切って、そのままいつも通りに前めにつけたいオペラオーですが、最初のコーナーで接触され和田騎手が立ち上がるほどの不利を受けてしまいます。
↑和田騎手が立ち上がっている
不利を受けたオペラオーは後退し、馬群の後方まで下げられます。
そこをすぐにオペラオーの外を固めて動けないように騎乗しているアドマイヤボスと武豊。(さすがにうまい)
テイエムオペラオーはあっという間に包囲されてしまいました。
スタート直後のこのレースぶりに、1週めのホームストレッチに入ったところで観客からも怒声があがっていますね。
動画の音声をよく聞いてみるといいかも。「ふざけんな~!」など。
後方にいるオペラオーをマークしてペースが遅くなったため馬群が一団となり後方から上がる進路がありません。
アウトコースも武豊がオペラオーの外に張り付いており持ち出すことができない状態です。
第3コーナーに入って、ナリタトップロードが先団を追いかけていくなど前が動き出してきますが、オペラオーにはまだ進路がありません。さすがにざわつき始める観客。
最終コーナーを回っても、オペラオーは前に進路をとれず、
実況の堺アナウンサーが残り310メートルしかありません!と叫んだ時にはオペラオーはまだ馬群の中にいました。
さすがにこれは厳しいんじゃないか…?という雰囲気が漂っていました。
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ゴール前になって馬群を割ってきたオペラオー。生で見ていたらどこから出てきたのか全く分からない。
そのまま突き抜けるように見えましたが、メイショウドトウがもう一度伸びてくる。この馬もただでは負けない。
オペラオーがハナ差前に出たところがゴール。歴史に残る偉業が達成された瞬間でした。
↑馬群に頭を突っ込んでいる瞬間
後退していくナリタトップロードと前に伸びていくメイショウドトウという形で隙間ができたのでその間を抜けてきていますね。
不利を受けても問題なく競馬ができ、並んで抜かせない。
大差をつけるわけではなく、丈夫で冷静にレースができてただただタフで強い。この地味な強さ。
気性面に難があったりするとそれはそれで個性として人気になったりもしますがオペラオーはそういうことがないですし。
適正や気性に問題がある馬だったら強くてもどこかは落としますからね。
こういう地味な強さも、重ねて勝ち続ければやっぱり惚れ惚れするような強さだと思います。
それに相手が弱い問題も、1強時代を作った馬はほぼそう言われるんですよ。
三冠馬が最初に言われるのはいつも「相手が弱い世代だった」ですよ。
相対的に弱く見えるだけにすぎないんですよ、
三冠馬に負けた馬が別の世代だったら全く通用しなかったかどうかなんてことは分からないんです。
メイショウドトウが上の世代とは勝負にならない程度でしかないなんてことは決まっていない。
メイショウドトウも地味な馬だったからそう見えているだけなんでしょう。
ましてやどこぞの炎上?Pではないですが、遠く離れた世代の比較なんてできないもんです。
強い馬っていうのは勝った馬のことであって、空想の中に思い描いた真の強い馬の姿で決まるもんではないと思います。
どうだったでしょうか?やっぱりオペラオーは大したことなかったんでしょうか?
そんなことはないと思いますが、判断は個人に任せます。
さて、これでオペラオーの話が終わったわけではないので、
オペラオー最後の1年、そしてオペラオーたちが去った後に、1頭だけ残ったあの馬の戦い、
引退した後のオペラオーたちの動向、最後に「現在までの和田竜二と渡辺薫彦」と、やる気が残っていればまだまだ続く予定です。